映画の予告を見て、是非見たいと思っていた作品、早速見に行ってきました。
今日は平日、夜の回を見に行きましたが、結構大勢の方が見に来ていました。
ピアニストを陰で支える調律師の存在に光を当てる異色ドキュメンタリー。主人公のシュテファンは、ピアノの老舗ブランド・スタインウェイ社の技術主任を務めるドイツ人調律師。彼の務めは、使い慣れた自分の楽器を携帯できないピアニストが、演奏会や録音に万全の状態で臨めるようバックアップすることだ。1台のピアノで様々な表現を追求するピエール=ロラン・エマールは、試し弾きのたびに「質問がある」と繰り返す。
録音の1年前からホールを貸し切りにして、舞台にあるピアノの調律をするなんて、思わず、そんなにかかるの?とビックリ。調律というと、ピアノの弦を締めて、鍵盤の音階を作っていく物とばかり思っていたが、ピアニストの求める音色までも作っていくなんて、ビックリ。それも、ほんのちょっといじるだけで、その音が出来たりと、またまたびっくり。ハンマーのちょっとした大きさで、ピアノにセッティングできなかったり。こんなことで音が変わるなんてと、すっごく興味深い。ピアニストの求める音、そのための労をいとわない調律師の姿が凄すぎ。クライマックス、「フーガ技法」の録音に張りつめた緊張感と、余裕のリラックスさと。それこそ神業を観たって感じ。
このCDぜひ聞いてみたいと思った。
これはぜひスクリーンで音のいいところで観て欲しい作品。