先に見に行ったお友だちがよかったと薦めてくれた作品、早速見に行ってきました。
今日は封切り初日、夕方の回を見に行ってきましたが、結構大勢の方が見に来ていました。
妹リエが心待ちにしていた兄ソンホの帰国。70年代に帰国事業で北朝鮮に移住したソンホは、病気治療のため3か月だけ帰国を許された。25年ぶりに家族団欒。そして、かつて一緒に青春を謳歌したソンホ16歳時の仲間たち。奇跡的再会を喜ぶ一方、ソンホの治療のための検査が行われる。しかし、担当医は3か月では治療できないと言う。父は滞在延長を申請しようとし、リエは違う医者を見つけようと頑張る。そんな矢先、本国からソンホに「明日、帰国するように」との指令が来た…。
1959年から84年までに帰国事業というものがあって、当時、日本からも大勢の方が北朝鮮に戻ったということをこの映画で初めて知った。でも、日本に居る家族の元へ、病気治療のために帰国するだけでこんなにかかるなんてと、結構驚き。ようやく帰って来ても、たった3ヶ月しか帰国が認められていないなんて。北朝鮮の組織の幹部であっても、そうなんだと結構びっくり。そして、帰国中でも、常に付きまとっている幹部。帰国後には総括が待っているなど、日本では考えられないことばかり。そして、日本に住む家族、mikiは自分の国だからもっと好きなのかと思っていたら、そうではないんだと妹リエの言葉にショック。「愛しきソナ」を撮ったヤン・ヨンヒ監督だけに、北朝鮮の家族が日本に来れない事実は痛いほど知っていると思うし、そんな思いを妹リエの言葉を借りて言って居るのかと思った。
そして、突然の帰国命令。兄ソンホの考えてはいけない国の事と、妹に行った考えながら生きろという言葉が重い。理不尽な命令でも従うしかない兄。そんな長男に何もできない母がしたことは…。母の思いも重い。
兄ソンホ役の井浦新さん、妹リエ役の安藤サクラさんの演技がすっごく印象的。
すっごく重い作品であるが、是非見ておきたい作品である。