この映画のクライマックスのシーンを昨年の阿波踊りの翌日に撮ったというのを、たしか芸能ニュースでやっていて、すごく印象的なシーンだったので、どんな風に出来上がったのか、興味があったので、さっそく見に行ってきました。
東京と徳島に離れて暮す母と娘、娘はどこか母に反発をしながら暮らしていた。だが、母の命の期限があとわずかとわかったときに・・・。
mikiはけっこう親子の情ものって涙もろいのだが、今まで見た映画って、クライマックスとか、あるシーンのところでうるうる、ぼろぼろきたことが多かったのだが、この映画はもうもう全編ほろほろ、ぼろぼろに泣けた映画。
いつも気丈で、江戸っ子気質の母の龍子を宮本信子さんが見事に演じている。その気風のよさや、病院でもいつもぴしっとしている姿、みていてとっても気持ちがいい。そういえば、宮本信子さんの出演する映画って、女シリーズから本当に久々だが、この映画の龍子はまさに彼女にぴったりの役柄といっていい。龍子の回想シーンと、娘の回想シーンもうまく織り交ぜて描かれる母娘のシーン。
そんな母に反発しながら、どこか自分にも同じものをもっていると感じている娘に、松島奈々子さん。命の期限を知りつつも、言い出せずにいる、そんな娘役がぴったりくる。
そして、この母娘と病院の人たち、そして、娘の父への思いが絡み合っての、あのクライマックス。もうもう、あの阿波踊りのシーンは、踊りのパワーと、母娘の思いとを本当に見事に描いているシーンと思う。もう、このシーンはぼろぼろに泣けてしまった。そして余韻の残るラストへ。
ラストももうもうほろほろに泣けて、こんなに泣ける映画ってあるんですね。