松本サリン事件を描いた映画。ちょっと前に、こんな映画をやっていたなんて、知らなかった。「帝銀事件」との2本立てだったので、一緒に見に行ってきました。
事件の一連の報道について、放送局の当時担当者が、高校の放送部の人に語るというスタイルでの映画。
この松本サリン事件の報道は、事件発生からずっとニュースで見ていた。事件発生当時から、当初犯人とされた方のお宅で、殺虫剤を混ぜたという話、そんなもので、人がこんなにもなくなってしまう???とすっごく疑問だった。
あたかも、被害者宅のご主人が犯人であるかの報道、警察の捜査。見ていてびっくりしてしまう。とくに、隊員間もないご主人に、8時間以上の重要参考人としての取り調べ、嘘発見器の使用。まるで犯人扱いのよう。これが、つい最近起きた事件なのか!??まるで「帝銀事件」の自白偏重とまるで変わりがないじゃないか。
もっと科学的な捜査はできなかったのか。また、報道でも、あたかも犯人という書き方、もっと冷静に周り全体を見ることはできなかったのか。そんなことをいろいろと考えされられる映画だった。
また、最近、この映画のモデルとなったお宅の奥様が長い闘病生活の末、お亡くなりになったとのこと、もし、この事件さえなければ、また、こんな報道、取り調べさえなければ、もっと違う生き方ができたのではと、思った。心よりお悔やみ申します。